2026/09/18 08:35

「お酒を飲むとよく眠れる」——長らく信じられてきたこの感覚、半分は本当で、半分は誤解だ。入眠は確かに早くなる。ただ、そのあと明け方までの数時間、体の中で何が起きているかを知ると、寝酒の見え方が変わる。

ここでは、アルコールが睡眠にどう作用するかを、成分と代謝の話として整理しておく。

入眠は早い。問題はそこから先

エタノールは中枢神経を抑制する働きがあり、GABA-A受容体という部位に作用して鎮静的に働く。飲んでしばらくすると眠くなるのはこのため。ここまでは事実だ。

ところが、肝臓でアルコールが分解される過程で、アセトアルデヒドという物質ができる。これが厄介で、覚醒方向に働く。前半で深く眠らせておいて、後半で叩き起こしにくる。そういう二段構えになっている。

結果として、飲んで寝た日は3時か4時にふっと目が覚めやすい。心当たりのある人は多いと思う。

ファイブポイントデトックス

日本人の代謝と、翌朝のだるさ

アルコールはアルコール脱水素酵素(ADH)でアセトアルデヒドに、次にアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)で酢酸に変わる。この2段階目のALDH2の活性が低い遺伝タイプを持つ人が、日本人には多い。

つまり、同じ量を飲んでも、アセトアルデヒドが体に残っている時間が長くなりやすい。顔がすぐ赤くなる人、翌朝ぐったりする人は、この体質の可能性が高い。睡眠の後半が乱れやすいのも、ここが関係している。

レム睡眠が減る、という報告

飲酒後の睡眠では、記憶の整理や情緒の安定に関わるとされるレム睡眠が抑制されやすいと報告されている。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、寝酒が睡眠の質を下げる要因として繰り返し指摘されている。

「寝た時間の長さ」ではなく「寝てる間に体と脳が回復できたか」で睡眠の価値は決まる。ここが飲酒の日は落ちやすい。

夜中のトイレと、いびき

もう2つ、地味だけど無視できない話がある。

ひとつは利尿作用。アルコールは、水分を体にとどめておく抗利尿ホルモン(バソプレシン)の分泌を抑える。つまり、飲んだ分より多く出ていきやすい。夜中にトイレで目が覚めるのはこのため。同時に軽い脱水も起きる。

もうひとつはいびきと無呼吸。アルコールには筋肉をゆるめる作用があり、のどの奥の気道もゆるむ。もともといびきをかく人は、飲んだ夜に悪化しやすい。パートナーから「今日いつもよりうるさかった」と言われる日は、だいたい飲んだ翌朝だ。

じゃあ、どうつきあうか

禁酒しろ、という話ではない。付き合い方の話だ。目安として整理しておく。

飲む時間:就寝の3〜4時間前までに切り上げる。アルコールが分解されるにはそれくらいかかる。22時に寝るなら、18時台までに終える計算になる。

量の目安:純アルコールで20g前後(ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯程度)。厚生労働省は、生活習慣病リスクを高める量を男性40g/日以上、女性20g/日以上としている。純アルコール量は「飲酒量(mL)×度数(%)/100×0.8」で出せる。

週の休肝日:連日飲むと耐性ができて、同じ量では効かなくなる。これがじわじわ量を増やす原因になる。

水を並行して:脱水対策として、お酒と同量の水を挟む。

「寝るための一杯」を別のものに置き換える

寝つきをよくしたいだけなら、選択肢はお酒以外にもある。ぬるめの入浴、ノンアルコール飲料、カフェインの入っていないハーブティー、部屋の照明を落とす、スマホを手放す——地味だけど、翌朝の体調で違いが出る。

私自身、以前は「飲まないと寝つけない気がする」時期があって、それをノンアルとカモミールに置き換えるのに3ヶ月くらいかかった。最初の2週間は物足りない。ただ、朝起きたときの頭の軽さが違うと気づいてから、寝酒には戻らなくなった。

体の巡りを整えるという発想

お酒を楽しむ日と、体を休める日。この切り替えを意識するなら、日々の食生活や巡りを整える工夫もあわせて考えたい。和漢素材を取り入れた「ファイブポイントデトックス」のような商品もあるので、生活習慣を見直すきっかけのひとつとして知っておくといい。

ファイブポイントデトックスを見る

詳しくは ファイブポイントデトックス をご覧ください。

ファイブポイントデトックス