2026/08/15 08:35

テレワークが定着してから、夕方に感じる体の重さの質が変わった気がする。通勤していた頃は駅の階段や乗り換えで自然に足を使っていた。いまは朝起きて机に座り、気づけば15時。トイレと昼食以外、椅子から離れていない日がある。

厚生労働省のe-ヘルスネットには「座位行動(Sedentary Behavior)」というページがあって、座ったり寝転んだりしている状態のうち、エネルギー消費量が低いものをこう定義している。日本人は世界的に見ても座っている時間が長い部類らしい。

なぜ「座りっぱなし」で体が重く感じるのか

長時間同じ姿勢でいると、下半身の筋肉がほとんど動かない。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれることがあって、歩いたり立ったりする動きで血液を上に戻すポンプの役割をしている。座り続けると、このポンプが休んだままになる。

私自身、去年の冬に夕方の足のだるさが気になって、スマホの歩数を見たら平日平均が1,800歩だった。休日に買い物へ出ると6,000歩を超える。差は歴然で、平日の夕方の重さの正体はこれかと納得した。

ファイブポイントデトックス

30分に一度、立つだけでいい

厚労省が示している「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、座位時間を減らし、こまめに立ち上がることが推奨されている。ハードな運動ではなく、まず「立つ」。これだけで下半身の筋ポンプが動き出す。

実際にやってみて効いたのは、タイマーを30分でセットして、鳴ったら立つ習慣。立ってその場で軽く踵の上げ下げを10回。時間にして20秒くらい。会議中でもカメラをオフにすればできる。

ほかに続いているのは、こんな小さな工夫だ。

飲み物のコップを小さくして、なくなったら台所に取りに行く。プリンターをあえて別室に置く。オンライン会議のうち、資料共有が必要ないものは立って参加する。どれも意識せずに歩数が増える仕掛けで、これが地味に効いた。

ストレッチは「肩と股関節」を優先する

座り続けると固まりやすいのは、背中と股関節の付け根。ここが固まると、立ち上がったときに腰から重い感じが抜けない。

私は昼休みの終わりに、椅子に浅く座って片足を反対の膝に乗せ、上体を軽く前に倒すストレッチを左右30秒ずつやっている。股関節の外側が伸びる感覚があって、午後の座り心地が明らかに変わる。肩は、両手を頭の後ろで組んで胸を開くだけ。デスクの前で20秒あればできる。

食事と水分、睡眠の話

体の重さの原因を運動不足だけに求めると、たいてい途中で行き詰まる。食事量は通勤していた頃と同じなのに消費エネルギーが減っていれば、当然余る。ここは自分でも見落としていた点だった。

厚労省の「健康のため水を飲もう」推進運動では、こまめな水分補給が呼びかけられている。座り仕事だと喉の渇きを感じにくく、気づけば午前中コップ1杯、なんて日もある。私はデスクに500mlのボトルを置いて、午前と午後で1本ずつ空けるのを目安にした。

睡眠も無視できない。在宅だと通勤時間がない分、夜更かしになりやすい。寝不足の翌日はどれだけ歩いても体が重い。順序としては、まず睡眠、次に水分、それから食事と運動、という感覚でいる。

環境を少しだけ変える

椅子とモニターの高さは、思っている以上に体の負担を左右する。モニターが低いと自然に猫背になり、首と肩に力が入り続ける。私はノートパソコンの下に本を3冊重ねて、画面の上端が目線と同じ高さになるように調整した。それだけで夕方の首の張りが減った。

ここまで書いてきた対策は、どれも派手さがない。ただ、テレワークが数年単位で続くことを前提にすると、続けられないことは意味がない。30分に一度立つ、コップを小さくする、モニターを目線に上げる。この3つだけでも、1週間試すと体感が変わってくると思う。

体の重さは、原因が一つに絞れないことが多い。運動、水分、睡眠、姿勢。どこから手をつけるかは人それぞれで、自分の生活を少し観察してみると、意外なところにヒントがある。

おわりに

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