2026/08/10 08:35

出産して数ヶ月、抱っこで腕はパンパン、夜中の授乳で細切れ睡眠。それでも家事は待ってくれない。私の周りでも、産後3ヶ月〜半年くらいで「疲れが抜けない」「立ち上がるとクラッとする」と口にするママが本当に多い。

もちろん、めまいや動悸、極端な疲労感が続くなら産婦人科や内科に相談するのが先。ここで書くのはそれ以前の話、つまり「病院に行くほどじゃないけど、なんとなくずっとだるい」という日々に、食事という土台からアプローチするヒント。

産後の体で不足しやすい二大栄養素

出産のときに出血で鉄が失われ、その後は母乳を通じて赤ちゃんに栄養が渡っていく。授乳中のママの鉄やビタミン類の必要量が、妊娠前より多く設定されているのはそのためだ(厚生労働省の食事摂取基準にも記載がある)。

特に注目したいのが、鉄とビタミンB群。

鉄は赤血球のヘモグロビンをつくる材料で、酸素を全身に運ぶ役割を担っている。足りなくなると、疲れやすさ・立ちくらみ・顔色の悪さといったサインが出やすいと言われている。

ビタミンB群は8種類の総称で、食べたものをエネルギーに変える代謝の補酵素として働く。水溶性なので体に貯めておけず、毎日コツコツ食べる必要がある。B12と葉酸は赤血球づくりにも関わっていて、鉄とセットで意識したい存在だ。

ファイブポイントデトックス

鉄が多い食品、ざっくり覚えておきたいライン

鉄は大きく2種類。動物性食品に含まれるヘム鉄と、植物性食品に含まれる非ヘム鉄。吸収率はヘム鉄の方が高いとされている。

ヘム鉄が比較的多いのは、レバー、牛や豚の赤身肉、かつお、まぐろ赤身、あさり、しじみあたり。非ヘム鉄側は、ほうれん草、小松菜、大豆製品、ひじき、切り干し大根など。

「レバーが体にいいのはわかってるけど、正直きつい」というママ、多いと思う。私の姉も第一子のあとまさにそれで、結局続いたのはあさりの味噌汁と、ひじきの煮物を作り置きする方法だった。あさりは冷凍しておいて、朝そのまま鍋に落とすだけ。手間がほぼゼロなのが正義。

非ヘム鉄はビタミンCと組ませる

植物性の鉄は、そのままだと吸収されにくい。ここでビタミンCと動物性たんぱく質が助っ人になる、というのが知られている話。

やることはシンプル。ほうれん草のおひたしにレモンをひと絞り、小松菜と豚肉を炒める、豆腐に鰹節、みたいな組み合わせを意識するだけ。

逆に、非ヘム鉄の吸収を邪魔しやすいと言われているのが濃い緑茶やコーヒーに含まれるタンニン。食事中〜直後の一杯は、麦茶や白湯に置き換えておくと無難。授乳中はカフェインを控えたい人も多いので、そこはちょうどいい調整になる。

ビタミンB群を毎日そこそこ摂るコツ

B群は「これ1つ食べれば全部OK」という食材がないのが少し厄介。ざっくり分担するとこう。

豚肉にはB1、レバーや魚介にはB2・B12、まぐろやバナナにはB6、緑黄色野菜や納豆には葉酸。玄米や胚芽米に切り替えると、白米より底上げされる。

ただ、産後で疲れきっている時期に完璧を目指すのは無理。私が現実的だなと思ってるのは、朝は卵と納豆ごはん、昼は豚肉入りの野菜炒めか鮭のおにぎり、夜は具だくさん味噌汁くらいの粗いイメージで回すやり方。これだけで、B群のかなりの部分はカバーできる。

作り置きより「常備」が続く

凝った作り置きは、正直続かなかった、というママの声をよく聞く。手の込んだ煮込みより、洗って切ってあるだけの野菜、パックのしらす、ゆで卵、冷凍あさり、納豆——そういう「開けて乗せるだけ」の常備が、産後の生活には合う気がする。

宅配の冷凍おかず、生協、レトルトの雑穀ごはん。使えるものは使っていい。むしろ、ママが倒れないことの方がよほど家族にとって大事だと思ってます。

こういうときは自己判断せずに受診

食事の工夫はあくまで日常の底上げの話。次のような症状があるときは、食事で様子を見ずに産婦人科や内科に相談してほしい。

立ちくらみやめまいが頻繁に起きる、階段で息切れがひどい、爪が反り返る・割れやすい、氷を無性に食べたくなる、動悸がする、抜け毛が急激に増えた——このあたりは貧血や産後の別の不調が関係している可能性があるので、血液検査で数値を見てもらうのが早道。

暮らしにゆるく取り入れる選択肢として

食事を整えたうえで、それでも「毎日のリズムをもう少し楽にしたい」と感じる場面はある。当店で扱っているファイブポイントデトックスも、そんな暮らしの選択肢のひとつとして知ってもらえたら嬉しい。産後の体のことは人それぞれなので、気になるときは主治医に相談したうえで、自分に合う付き合い方を選んでもらえたらと思う。

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