2026/08/08 08:34
産後3ヶ月くらいで「なんか、朝から体が重い」と感じたら、まず食事を見直したい。睡眠不足のせいだと思い込んでたけど、実は鉄とビタミンB群が足りてない、というケースがけっこうある。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、授乳中のママには通常より多くの鉄が必要とされていて、付加量が設定されている。産後は出産時の出血に加えて、母乳を作るためにも栄養が使われる。だから、妊娠前と同じ食事に戻したつもりでも、体感的には足りないままだったりする。
鉄には2種類ある、という前提
鉄は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分かれる。日本鉄バイオサイエンス学会の解説によると、この2つは体内での吸収率が違う。
ヘム鉄は動物性食品に多い。レバー、赤身の牛肉、かつお、まぐろあたり。非ヘム鉄は植物性で、小松菜、ほうれん草、大豆製品、ひじきに含まれる。
ここが大事なところで、非ヘム鉄はそのままだと吸収されにくい。ただし、ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に食べると吸収が上がることが報告されている。ほうれん草のおひたしに、かつお節をたっぷりかける。あの組み合わせは理にかなってた。
逆に、濃い緑茶やコーヒーに含まれるタンニンは非ヘム鉄の吸収を抑える。食事の前後30分〜1時間は麦茶や白湯にしておくほうが無難。授乳中のカフェイン制限もあるし、ちょうどいい機会だと思う。
ビタミンB群は「まとめて8種類」でとらえる
ビタミンB群は水溶性ビタミンで、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類の総称。ばらばらに覚えるのはしんどいので、ざっくり役割で整理する。
B1は糖質の代謝、B2は脂質の代謝、B6はアミノ酸の代謝に関わる補酵素として働くとされる。B12と葉酸は赤血球の形成に関わる。産後の疲れやすさを考えると、どれも省きたくない。
多く含まれる食品はこんな感じ。
B1は豚肉、玄米、大豆。B2はレバー、卵、乳製品。B6はかつお、まぐろ、バナナ。B12は魚介類、レバー。葉酸は緑黄色野菜、レバー、豆類。
並べてみると、実は同じ食材が何度も出てくる。レバー、かつお、大豆、緑黄色野菜。この4つを軸に置くだけで、B群と鉄の両方をカバーしやすい。
水溶性だから、こまめに
ビタミンB群は水に溶けやすく、体内に長時間はためておきにくい。一度に大量にとっても余分は排出される。だから朝・昼・晩に少しずつ入れるほうが理にかなってる。
とはいえ、産後のママに「1日3食きちんと」は正直きつい。授乳の合間に片手で食べられるもの、と考えるとハードルが下がる。
朝はゆで卵とバナナ、昼は納豆ごはんにかつお節、夜は豚肉と小松菜の炒めもの。これで鉄・B1・B2・B6・B12・葉酸のどれかには毎食触れられる。完璧じゃなくていい。触れるかどうか、が違いになる。
組み合わせのコツを、3つだけ
覚えることを減らしたいので、実用的な組み合わせを3つに絞る。
ひとつ、非ヘム鉄食品にはビタミンC食品を添える。ほうれん草にレモン、豆腐にトマト、ひじきの煮物にみかん。これで吸収を助ける。
ふたつ、食事中の飲み物はお茶やコーヒーを避ける。麦茶、水、白湯。授乳中で喉が渇きやすい時期でもあるし、水分補給は別枠でしっかりとる。
みっつ、レバーは月に数回でいい。焼き鳥のレバー串を1本、鶏レバーのペーストをパンに、程度でも継続すればじわじわ効いてくる。毎日たくさんではなく、忘れない頻度で、が続けるコツ。
それでも整えきれない日のこと
ここまで書いておいて言うのもなんだけど、産後の食事を毎日組み立てるのは本当に大変。買い物に行けない日、宅配弁当で済ませる日、赤ちゃんが泣いて自分の食事どころじゃない日。当たり前にある。
厚生労働省の「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」でも、主食・主菜・副菜のバランスが基本として示されているけれど、それを100%守れる日ばかりじゃない。7割できたら十分、くらいで構えておきたい。
足りない日は、翌日にほんの少し意識する。かつお節を多めにかける、みそ汁に小松菜を刻んで入れる、その程度でいい。「今日は足りなかったな」と気づけているだけで、体との距離が近くなる。
産後の体は、思ってるより時間をかけて戻る。1週間で変わるものではないし、半年、1年かけてゆっくり整えていくもの。焦らず、食卓の隅っこに鉄とB群を置いておく感覚で十分だと思う。
暮らしの選択肢のひとつとして
食事を整える以外にも、日々の巡りをサポートする食品として、ハーブや植物由来の成分を取り入れる選択肢もある。当店で扱っているファイブポイントデトックスもそのひとつ。食事を軸に据えたうえで、暮らしの合間に取り入れられる選択肢として知っておいてもらえたら。
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